​​求道者は黙して嘘をつく​…

「真理は "今ここ" 無心にあり!」無心から世間を眺める一風変わった賢視点をARTな写真と共に洞察していきます。

物語

「アラサー女子のインナービューティーよ」…8話 完

"何も考えない" コツを掴んで… 大学生の頃に通っていたピラティススクールの 先生は、2〜3年ほど前に実家のある青森へと 引っ越してしまった。 私もそのタイミングでピラティスは卒業した。 そして当時から付き合っていた彼と結婚した。 30歳になった今でも…

「アラサー女子のインナービューティーよ」…7話

何も考えないコツ 土曜日の21時を過ぎた代々木駅の 下りのホームはひとけが少なかった。 さっき先生に教えてもらったばかりの "何も考えないコツ" を実践するには丁度いい。 私は中学校の頃のいじめのトラウマで、 人がいると気になってしまうのだ。 「本当…

「アラサー女子のインナービューティーよ」…6話

人生の幸福度 先日行った自己診断結果によると、 楽しい思い出と嫌な思い出の割合が 9:1 と なった私の人生はどうやら残念なものらしい。 "人生 幸福度" でググってみたところ、 「幸福度は幸せな思い出の数で決まる」 と、フォロワーの多いスピリチュアルな…

「アラサー女子のインナービューティーよ」…5話

自分を見つめ直す 「人生なんて結局思い込みなのよ…」 先生の言ったこの一言は私の心にグサリと 刺さり、まるで真っ暗な部屋の中に蝋燭の火を 灯したようであった。 その灯りを頼りにその言葉について考えて みると、これまでの私の人生には思い当たる節 し…

「アラサー女子のインナービューティーよ」…4話

空の思想て何かしら? この間先生の言っていた、 「…なに食べたっておんなじよ。問題は何を 食べる食べないじゃなくて、どう食べるか なのよ。何を食べるにしても、 決して食べないことが大事なのよ」 特に「どう食べるか、決して食べないこと」、 この言葉…

「アラサー女子のインナービューティーよ」…3話

謎の先生 "健康のために" と昔はあれだけ食事に気を 使ったというのに、慢性的の体調不良は決して 良くならなかった。 健康に良い、とされているものはなんでも 試したし、ヴィーガンの頃もあった。 大学時代の教授は「食事に気をつけているから その程度で…

「アラサー女子のインナービューティーよ」…2話

不安症 私は昔から不安ばかりが的中してしまう。 あまりにも的中するので、逆にこの才能を 生かせないものかと真剣に考えたことも あったが、なんだかもの凄く気分が悪くなって しまったのでやめてしまった。 私の慢性的な体調不良の原因はハッキリと 分から…

「亀戸テーラー」…6話 完

一体何屋なんですか… 「あなたはなぜ私の心が読めるのですか…」 「ほ〜ほっほっほっほっほ。 心を読むだなんてとんでもない、 そういうことではございません」 「でも…じゃあ一体どんな服を作るんですか? 何か見せてください」 「…服ですか? お客様何か勘…

「亀戸テーラー」…5話

"ここ"は一体どこなのか… 亀戸テーラーの主人の、 まるで川の流れのように止まる気配のない お喋りの隙をついて私は唐突に質問をした。 「あの!!!…ちょっといいですか、 "ここ" は一体なんなのですか…」 「…えっ…"ここ"…ハテ…?、 亀戸テーラーでございま…

「亀戸テーラー」…4話

異次元空間 「亀戸テーラー」を目指して この扉に通じる路地を入った瞬間から、 まるで異次元空間にでも迷い込んだかのような 雰囲気になる。 それはまるで、 そこにいる時ははっきりと自覚しているのに、 目が醒めるともう覚えていない 夢の世界のようだ。 …

「亀戸テーラー」…3話

スポットライト 勢いよく音も無く静かに扉が閉まった瞬間、 室内は急にパッと明るくなり、 私はまるでスポットライトに照らされたかの ようになった。 それは目も開けられないくらいの眩しさで、 光に慣れるまで数秒を要した。 薄っすらと目を開けると、 そ…

「亀戸テーラー」…2話

不気味な声 「亀戸テーラー」と書かれた 重厚感たっぷりの重い扉に両手をかけると、 足を踏ん張って体重を乗せ ググッと一気に中まで押した。 "ギギィー" と古い蝶番の金具の甲高い音が 細い路地に反響して鳴り響いた。 その音はまるで 「又きたのか…」 と言…

「亀戸テーラー」…1話

琴線に触れるモノ… 亀戸商店街を真っ直ぐ西に進んで行くと、 随分低い所からオレンジ色の太陽が こちらを眺めて何か物言いたげにしていた。 長い商店街の丁度真ん中辺りまで来ると 右に折れる細い路地がある。 キョロキョロと左右の景色を目に映しながら 道…

「王子様を探していただけなのに…」

平凡な選択 私は四年生大学を卒業して新卒で入社した。 この会社での仕事が特に好きと言うわけでも なく、特に嫌いと言うわけでもない。 業界では中堅に位置する建設会社で事務を している。 サラリーマンの父に影響を受けたのか、 比較的真面目な学生生活と…

「自分に嘘をついてやしないだろうか」

​​ それまでの価値観 私は自分に嘘をついてやしないだろうか。 ​​私は自分を誤魔化してやしないだろうか。 ​​65歳の定年まであくせく働いてきたが、 ​​私はその間何か本質的な間違いを犯して いたの​​ではないだろうか。​​ ​​ ​​私はこれまで生活の糧を得る…