質素な食生活
自転車の旅を始めて事故に遭うまでの
約半年間で、体重は8kgも減っていた。
確かに青森にいた頃には、散歩以外の
運動らしい運動は殆どしていなかった。
しかし、お酒を飲んでいたわけでもないし、
肉魚も殆ど食べない食生活だったから、
不摂生と言うよりはむしろ健康的であった
はずだ。
青森では有機野菜を中心にしたビーガンに近い
食生活であったし、自転車の旅に糠床を
持参していた事もあって、旅の道中でも外食を
避けるようにしていた。
基本的には朝に飯盒で玄米を2合程炊いて、
おにぎりを4〜5個作っておいて、
お腹が空いたら朝のうちに切っておいた
漬物と一緒に食べる、
というのが習慣化していた。
朝晩は汁のみの味噌汁も作り、コンビニや
商店があれば納豆を買ったり、おにぎり用の
海苔や胡麻塩を買い足していった。
外食をしなければ節約にもなるし、添加物や
農薬野菜を取らなくて済むから一石二鳥と
ばかり思っていた。
しかし、正直なところその食生活にも
飽きてきていたし、
お医者さんにも「栄養不足気味ですね」
と言われてしまった。
資本主義と癌の関係
青森に引っ越してからオーガニックな食生活を
するようになったのも自然な流れであった。
体調を崩して気をつけようと
考えた事もあるし、引越した青森の田舎町には
近所に飲食店が殆どなかった。
仕事のストレスや街の喧騒といったストレスが
なくなったのもそうかもしれないし、
自然の穏やかな空気が何よりも心地良かった。
青森では妻以外と殆ど話す相手は
いなかったが、散歩の時に唯一顔見知りに
なった老年の男性がいた。
その方は長年国立癌センターで働いていた
そうで、定年を機に自然豊かなこの地の
別荘地に引越してきたのだという。
豊かな髪も口髭までも真っ白に染まった
品のあるその老人は、
いつもニコニコとしていて、どこをとっても
余裕のあるような印象を受けた。
癌の研究に長年携わっているうちに、自然と
"定年後は田舎暮らしをするしかない"
と思うようになったのだという。
それと言うのも、癌になる原因は明らかに
資本主義社会の影響によるところが大きい事、
現代医療ではなんら根本的な解決策は見出せて
いない事、その事実は年を追うごとに
増加し続ける癌患者・死亡者数が物語っている
のだと言う。
「結局のところ病気と言うのは
自分で予防するしかないんですよ。
特に癌というのは日本人の死亡原因の28%
にもなり、3.6人に1人は癌で亡くなるんです
からね。
癌は60代から急激に患者数が増えてくる
病気です。
あなたは40代でこの環境に暮らせるなんて
幸運な事ですよ。
これからは食生活にも注意してあげて
ください」
2019年度癌患者推移
2019年のがん統計予測:[国立がん研究センター がん登録・統計]
といつもは穏やかな老人は、
その時ばかりは強い口調で、しっかりと
私の目を見つめていた。
老人とその話をしたのは、
祈り屋の構想が日に日に気になり出していた頃
だったので、単なる日常の世間話として
聞き流す事は出来なかった。
祈りの力で病気を癒す事は出来るのだろうか。
少なくとも病気の人は、神頼みでもなんでも
して救われたいと思うはずだ。
そう考えるといてもたってもいられなくなり、
祈りが病に影響を与えられないかと
真剣に考えるようになったのだ…🙏
求道作家のこだわりオーガニックど田舎生活…毎夜更新中
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